じゆうちょう

大切にしたいから、忘れないために書いてます。普通なことから小難しい話題まで。雑多です。

片側顔面麻痺になった相方さん。

2018年になってから初めて書きますね。

今回は年の瀬やら年始のめでたい空気をブログでは一切出せませんでした。

何故かと言うと、11月と12月が例年より遥かに忙しく、休みが全く無かったのと、相方さんが12月の暮れ中の暮れに突然、左半分だけが『顔面神経麻痺』になってしまったからです。

今日はその当時のことと今現在のことを詳しくメモとして残します。

 

その日は相方さんと社長だけが行く夜の現場がありまして、ボクは家に居ました(ボクは夜勤明けでした)。日が変わらないうちに帰ってこれる現場だったので、その日のうちに帰って来たんですが、帰るなり顔面蒼白になった相方さんが一言。

「こっち側だけ顔が動かへん…」

そう言って左側の頬を手で押さえたんです。

「……えっ!?」

ボクもいきなりそんなことを言い出すもんだから吃驚して、どういうこと?と一通り説明を聞いたんですが、痛みや違和感など全く無く本当に突然左側の顔が動かなくなったと言うんです。

試しに瞬きをしてみたり、眉毛を動かしてみたり、口をイーっとしてみたりニコッとしてみたり……相方さんがして見せるんですが、本当に左側だけ表情が無いみたいにピクリとも動きませんでした。

「これって脳梗塞かな…?」

相方さんがそう呟いたとき、ボクの背中にも冷や汗がドッと流れて。

 

でも脳梗塞とはちょっと違うような気がしていました。

実は昔働いていた工場で社員の方が職場で脳梗塞を発症したんですが、その時は片側の腕にビリビリと痺れが出ていて、とにかく体がダルい、と。すぐに横になりたいくらいに身体にしんどさがあったんです。

ただその会社の副社長が以前病院勤めをしていて、すぐに脳梗塞だと分かったんですね。そこですぐに救急車を呼んでくれて「本人が横になりたがっても絶対させるな。何かにもたれかかってもいいから絶対に座らせておけ」と副社長が言ったことによって、その社員さんは言語障害も残らず、1年後には完全復帰しておりました。

それに比べて相方さんは身体に痺れは出ておらず、言語もハッキリとしていましたし、意識もちゃんとありました。顔だけにしか症状が出ていないので、脳梗塞とは違うのではないか…?とは思ったんですが、素人判断で手遅れになっても困るので、すぐに『#7119』に電話。

この番号は『救急安心センター』に繋がる番号で、突然身体に異変や異常を来たした時、これは救急車を呼んで良いものなのかどうかを電話口のお医者さんや看護師さんがその場で判断してくれるという、非常に有難い番号です。

そこで相方さんが口頭で今の症状を説明し、相談したんですね。

すると電話口の看護師さんに「脳の病気ではないので、今すぐ病院に行くことはない。ただ、朝になったら必ず耳鼻咽喉科の病院に行ってください」と言われたそうです。

脳の病気ではない、そう言われた時、ホッと一安心。

しかしそこで疑問が。耳鼻咽喉科……?

何だろう、蓄膿か何かなのかな?相方さんは慢性鼻炎なので、蓄膿症になるんじゃないかとよく周りから言われてたんですよね。

とりあえず、看護師さんに言われて胸を撫でおろしたボクですが、本人はまだどこか不安げ。でもまあそうですよね。電話でそう言われただけで実際相方さんの症状を見てないわけですから。

でも看護師さんは、脳梗塞とか脳の病気なら麻痺は片側の"口だけ"とか"目だけ"に出るそうで、左半分全体が動かないのは耳鼻咽喉科の病気だと言っていたそうです。

それでももし不安なようなら脳神経外科MRIを撮ってもらっても良いですよ、と言っていたようで。でもまあそこは本人の気持ち次第なので、相方さんが行きたいと言えば脳神経外科にも行こうと思っていました。結局、耳鼻科しかかかりませんでしたが。

 

その日の夜はとりあえず寝て、朝の9時半頃に町医者の耳鼻咽喉科に向かいました。そこで「顔面神経麻痺だね」と診断され、おいおい…本当に耳鼻咽喉科だったよ……と、驚きつつも電話の看護師さんに大感謝です。

ですが、そこではそんな大掛かりな症状は見られないと言われ、別の大きな病院を紹介してもらいました。『大阪急性期・総合医療センター』という病院でした。

そこに耳鼻咽喉科の優秀な先生が居るから、そこで見てもらってください、と。

その町医者の先生も優しい先生で、顔面麻痺は決して治らない病気ではないよ、麻痺になった人の中で80%~90%の人は自然に治るんだよ、ただ1週間で治る人もいれば、ずっと麻痺が残ってしまう人もいる、だから今ここで貴方に100%治るよとは言えないけれども、とにかく早めに治療することが先決だ、と励ましながら話してくれました。

紹介状も書いてくれて、初診の受付も今から行って、もし受付時間内に間に合わなくてもある程度融通を効かせてくれるよう、向こうの病院に連絡を入れてくれたりしてね……本当にいい先生でした。本当にありがとうございました……!(´;∀;`)

 

そこからすぐに大阪急性期・総合医療センターへ向かいました。幸い、割と近くにある病院だったので車で数十分で到着。

年末だからというのもあって人も多かったんですが、どうやらこの病院、結構人気のようですね。優秀な先生が揃っているのでしょうか。今敷地内に別の棟の建設工事をしていましたよ。

「儲かってるんだなあ……」なんて2人で話しながら院内へ(野暮すぎる)。

 

初診の受付はスムーズに行われ、院内地図を渡されて耳鼻咽喉科を案内されました。

が、やはり人が多くて、しかも予約制なのでその日は結構待たされましたね。

それでも昼前に来て夕方で終わったんだから、全然良いほうか。

時間も時間だったんで、昼からの診察になってしまったんですが、それでもちょっと早めに呼んでくれて、そこからは割とスムーズに終わりました。

ボクも小学生の頃、喘息で総合病院に通ってましたが、あの頃は本当に1日がかりでしたもんね。特に薬待ち、会計待ちが本当に長くて……何度か父親が「遅すぎる!」と文句を言いに行き、その度に母親と「恥ずかしいからやめて!」と喧嘩していたのをふと思い出しました(苦笑)

まあボクの話は置いといて。

耳鼻咽喉科の先生は何人かいらっしゃるようでしたが、相方さんの担当の先生は若い先生でした。

最終診断は『片側顔面麻痺』でした。

先生が「僕が今からすることを真似してみてください」と、色んな表情をしてみせるんですね。驚いた表情やムッと怒った表情など。それでどのくらい麻痺があるのかを判断するようで、その時は本当に左側だけが全くピクリとも動かなくて、本人も「動いている感覚がない」と言っていました。

ただ麻痺による痛みなどは一切無いようで、そのお陰で本人は顔が動かないこと以外は至って元気でした。まあ不安はもちろんあったとは思いますが、痛みがあると肉体的にも精神的にも辛いと思うので、痛みの出ないタイプの麻痺で本当に良かったなと思います。

 

さて、相方さんの主な初期症状ですが

・左側のみ瞬きが出来ない(まぶたが閉じない)

・眉を上げることが出来ない。それ故におでこにシワが出来ない

・顔を顰めることが出来ない

・ニコッと笑うことが出来ないので頬も上がらず、口角も上がらない

・口を尖らせることが出来ない

・頬を膨らませることが出来ない(麻痺してる側だけ空気が漏れてしまう)

などでした。

原因は今のところハッキリとは言えないけれど、もしウイルス性の麻痺ならば早急に何とかしなければならないということで、とりあえずウイルスを何とかするためにステロイドを出してもらいました。

ステロイドと聞いて「うわ、マジか…」と苦笑い。そんなキツいの出すんだ……と。

最近うちの父親がある病気にかかって、その時に母親からステロイドの副作用のことを詳しく聞いたばっかりだったんですよ。幸い父親は副作用は大丈夫だったようなんですが、あれって人によって強く出るか弱いのか変わるんですよね。だから相方さんも強く出なきゃいいけどな、と思いながら大人しく診察を受けました。

その日に出たお薬は全部で7種類ほどだったと思います。ステロイドと胃薬、ウイルスの進行を抑えるお薬とビタミン剤、エネルギーを補うお薬(これが何に効くのか未だによく分からない)、あと瞬きが出来ないので目が乾くため点眼薬、そして同じく目の保湿に軟膏薬の全7種類。

ステロイドは徐々に飲む量を少なくしていくとのことで、少なくなった際にちょっとしんどそうにしていたかな。倦怠感というか、身体がダルく重いような感じが少しあったくらい。あと胃はちょっと荒れたというか、食欲が無くなったことはありましたが、それ以外はこれと言った副作用は殆ど出ませんでした。本当に良かった(•ᴗ•)

 

それから年明けにもう1度、病院で経過を見てもらったんですが、本人の症状は至って変わらないのだけど、先生からはもう大丈夫そうだ、と言ってもらえました。

低周波治療器のようなものをペタペタ顔につけられて、電気を流されたようなんですが、その電気を流した時の反応が健常側と同じ反応だったことが"大丈夫"に繋がったようでした。

なのでたぶん、中の神経は生きてるってことなんでしょうね。何らかの原因で一時的に動かなくなっているというだけで。原因は未だによく分からないらしいんですが、まあ日頃の疲労とストレス、不規則な生活ぐらいが当てはまるかな?という感じ。

不規則な生活はまあ…職種がそういうものなので仕方ないとは思うんですが、特に思い当たるのが疲労とストレス

冒頭にも書きましたが、本当に11月・12月は忙しく、本当に休みが無い状態で(あるにはあるが夜勤明け)で、カレンダーは思わず目を背けたくなるくらい見事に真っ黒け。現場も奈良だの京都だの明石だの姫路だの……運転手は相方さんだけですからね。無茶させすぎたんですよ。

そして11月の終わりごろ、相方さんがボソッと吐いた一言。

「俺、このままいくとマジで社長に殺されるかもしれん……」

その時に過った『過労死』という言葉。今の日本で過労死が一番多いのは40代。相方さんも40代半ば。本当に殺される可能性があるとボク自身も思いました。冗談ナシでね。

今思えば、そんな風に思ってしまうというのはもう心が限界に達していて、もしかしたらうつ病に片足を突っ込んでいたのではないかな、と。心身ともにヘトヘトで、でもボクにもどうすることも出来ず、ただただ可哀想な相方さんを見守ることしか出来ず……。

もちろん、本人が一番辛かったと思いますが、毎日元気づけて励まし続けることに限界を感じていたボクもかなり辛かったですね。まあこれに関しては、これからもう少し別の展開があるんですが、それはまた後日、詳しく話すとします。

 

で、相方さんの今の麻痺の状態ですが、左側が少しずつですが動くようになってきています。やったあ!٩( ´◡` )( ´◡` )۶

まだまだ麻痺は残っているんですが、当初ペットボトルで飲み物が飲めなかった(麻痺しているほうから零れてしまっていた)のが難なく飲めるようになってきて、寝ている時も半目になるようなことはなく、瞬きも少し遅れがありますがパッと見るだけでは違和感はなくなりましたね。

まだ口元は依然動きがあまり見られませんが、それでも麻痺している側からの横顔は今までは能面のようでしたが、少し表情が回復しているような感じがしています。

年明けに病院に行って"もう大丈夫"と言われたときにステロイドももう飲まなくて良いと言われたので薬が減りまして、今はビタミン剤とエネルギーを補うよく分からないお薬を1日3回食後に飲んでおります。

一応、点眼薬と軟膏も出してもらいましたが、年明けの病院後から少しずつですが、本人が意識すれば閉じれるようになってきて目の渇きも殆どなくなったので、入れたり入れなかったりとまちまちになってきました。

それから、ボクも色々ネットでですが顔面麻痺のことを調べていて、自分たちでリハビリ的なことをしたほうが良いと書いてあったので、気が付いたときにちょこちょこ試したりもしました。

やったのは、基本的に動かないところを動かすようにするくらいかな。おでこにシワを寄せるよう意識してみたり、しかめっ面をさせてみたり、ウインクをしてみたり、口をイーっとさせてみたり、頬をプクッと膨らませてみたり。

手で補助させてもいいので、とにかく今まで動かなかった筋肉を動かすつもりでやること。それと、顔のリンパをマッサージもしました。

これはボクがお風呂上りに化粧水などをつける際に常日頃やっていたやり方と同じだったので、お風呂上りに相方さんの顔にもクリームをつけて、やってあげていました。

それをしてあげるようになったくらいからかな?ちょっとずつ動くようになったのは。

ちょうどタイミングがそれくらいの時期だったので、相方さんは薬や何やらよりも(動くようになったのは)リンパマッサージの効き目だ!と豪語しています(笑)

まあ元々自然治癒で治りやすい病気なので、真相はちょっと分からないんですが……でもマッサージをやるのは別に悪い事ではないので、気になる方はお試しください。

リンパ腺の場所が分からないという方はこちらを参考に。ここは鍼灸院のページですが、顔面麻痺のことや顔のリンパの場所などの説明が詳しく載っているのでボクも参考にさせて頂きました。本当に有難かったです。

もし病院のお薬でイマイチ改善の兆しが見られなかったら、鍼灸院に通うのも良いかなと思って色々調べていたのです。

小顔になるのにも効くそうなので、よくYouTuberの方(美容系YouTuber)もやっておられる人がいますね。『顔 リンパマッサージ』とかで検索かけてみてもやり方が出て来ると思います。最初は血流が悪いのか、ゴリゴリいって痛みが出たりする人もいると思うんですが、続けてやっていくことによって少しずつでも効果が出てくるはずですので、是非やってみてください。

 

やー……一時はどうなることかと思いましたが、無事回復に向かっているようで良かったです。ここから完全回復までどれくらいの時間がかかるかは分かりませんが、顔面麻痺はとにかく根気良く付き合っていくことが大切なようなので、諦めずに完全回復まで夫婦2人で頑張ってみようと思っています。

かなり長くなってしまいましたので、今日はこの辺で終わっておこうと思います。

 

それでは。

 

 

 

終わり。