じゆうちょう

大切にしたいから、忘れないために書いてます。普通なことから小難しい話題まで。雑多です。

友達の子供に誕生日プレゼントを買ってあげたつもりが、結果友達に買ってあげた感じになった。

先日、友達の子供が誕生日だったんですよ。その当日には残念ながら祝えなかったんですけど、後日ちょうど地元に帰る用事があったので、そのついでに誕生日プレゼントを見に行こうかってなって。

本当はサプライズで渡せられれば一番良かったんですが、友達に何が欲しいか?と子供に聞いてもらったんですが、今のところこれと言って欲しいものが無いって言っている、と。

「欲しい物がない」と言ってる時点で、何かおかしいな……と思ったんですが、じゃあそれなら一緒にプレゼント買いに行こうとなって。とりあえず友達にも「1年に1度しかないし、毎年あげられるかどうかも分からないから、この子が本当に欲しいと言っている物をあげたい」と伝えたんですね。

ただ、前日に親子でおもちゃ屋に出向いたときに「こんなの欲しいって言ってるんだけど……」と連絡が来て、添付された画像を見たんですが、なかなかのお値段の品がいくつもあって。ボクらもそんな裕福なわけではないので、思わず絶句してしまって。

でもまあおもちゃ屋はこれだけじゃないし、モールだから色々店もある。ディズニーストアもあるから、そこで千円もしないコップくらいでいいと思う、と言われたんですね。いや、でもそれは子供次第であって、ボクらが決めることではないだろうと。

子供がコップが欲しいと言ったらもちろん買うけど、他のが欲しい場合だってある。現に、値段は高めだけど、欲しいと言った物があったんだし、とりあえず子供に任せよう、と。

 

で、当日。近くのショッピングモールに友達とその子供とで見に行ったんですが、なかなか決まらなかったんですね。というのも、たくさん店は回ったんですが、子供が手に取る物全部、親(友達)がダメって言うんです。それは値段が安かろうが高かろうが関係なしに。

そのたびに親が口うるさく言う言葉が

「何でこんなムダな物欲しいの?使う用途ないじゃん」

でした。

それを言われるたびに子供は、しょんぼりした顔で棚に戻すわけです。それをその日、ずっと繰り返してたわけです。そりゃ、決まらんわって話ですよ。だって、いざ「いいな」と思う物があったとしても、横から親が「そんなの要らないでしょ。絶対使わない」ってズバッと切り捨てるんですもん。

挙句、色々歩き回ったもんだから親が疲れてきちゃって。「早く決めて」って子供にプレッシャーをかけるわけです。すると子供も焦るわけじゃないですか。小学校の低学年の子がね、小さい頭をフルに使って自分もそこそこ欲しい+親が今後使えると思う物+値段がお手ごろの物を一生懸命考えるわけです。無茶にもほどがありますよね。

ボク、そのやり取りをずっと見てたら、段々イライラしてきて。

何がいいか迷ってウロウロする子供に小さく言ったんです。

「本当はあれが欲しいんじゃないの?お母さんがダメって言うからやめたの?

 でもお金を出すのはボクだから、気にしないで好きな物探していいよ」と。

すると子供は少し店を見渡して、ある商品の棚のところへ駆けて行ったんです。ボクも続いて子供の元に駆け寄ると、子供が手にしたのはディズニーのあるキャラクターが描かれている可愛いクッションでした。

これが欲しいの?と聞くと「うん。○○(キャラクター名)好きなの」と。値段は3800円くらいだったかな。ボクは最初から5千円くらいまでに収めようと思ってた(友達ともそのくらいが妥当だと話をしていた)ので、値段的にも範囲内だし、本人もこのキャラクターが好きで欲しそうにしてるし、じゃあもうこれでいいんじゃないか?と思ってたんです。

そしたらボクの顔の横から声が。

「何これ?こんなのが欲しいの?」親の登場です。

「だって、私まくら無いんだもん」と子供。でも親は言います。

 

「これ枕じゃないよ、これはクッション。

 クッションだったら家にいっぱいあるでしょ?

 そんなに何個も要らないじゃない。他の物にしなさい」

 

そして、クッションから離れる子供の手。顔は(´・ω・`)←こんな顔でした。

ボク、長年仲良くしてる友達ですが、これはさすがにキレそうでした。

 

アンタは一体何なんだ?これは誰のための買い物なんだ?

アンタのためじゃないぞ?子供のための買い物なんだぞ?

アンタが今後使えるか使えないかなんて意見は要らないしどうでもいいよ、と。

抑えましたけど、抑えて良かったことなのか分からないです。

 

どちらの気持ちも分かるんです。

親は大体これから先も使える物を欲しがりますよね。買ってもムダな物って特に女性は基本的に欲しがりません。使える用途が明白な物じゃないと好感を示しません。でも、子供は基本"ムダな物"や"今まで買った物と似たような物"を欲しがるんです。それが例え、親が理解できないような物だったとしても、すぐ飽きそうな物だったとしても、子供は今それが一番欲しい物なんです。

大人のように先なんて考えません。今です。なうなんです。

今の自分の物欲を満たそうとする、それが子供なんです

それに対して文句を言うのはお門違いですし、もう少し先のことを考えて言え、なんて、小学校低学年の子供に言う言葉ではないと思います。

友達も色々言い訳()を言ってました。

「この子は物を大切にしないから、そんなに高い物を与えないでいい。

 すぐに買い替えが利くような安い物でいい」と。

いやいやいやいや……すぐに買い替えられる物でなくていいじゃない。それがプレゼントってものでしょう?そもそもこの子が物を大切にしないのは、壊れたらすぐに貴方が買い与えて甘やかした結果でしょうが。それをこの子が悪いという風に話を摩り替えるのは如何なものか……と言いたい気持ちをグッと堪えました。

堪えて本当に良かったのかな。でも子育てや家庭の方針とかルールって、他人が口に出せるようなものじゃないですもんね。余所は余所、うちはうち、ですし……。

 

結局買ってあげたのは、千円もしないコップのみでした。

すごい安くついた。もちろん、子供もボクも満足はしていません。満足しているのは、親(友達)だけです。

本当に一体誰のための買い物だったんだろう……。支払い済ませたあとに、子供が笑って「コップ買ってくれてありがとう」って言ってくれたんですが、なんかすごく虚しかった。まあ最終的に子供も嬉しそうにはしてくれていたので、子供が欲しくない物を買うよりはいいか、とも思ったんですが……うーん。

 

ボクの親もそうですが、親の拘りが強いと子供は自分よりも親の気持ちや欲を満たすほうを優先せざるを得ないようになっていくんです。そんな事がずっと続いていくと、子供は自分の気持ちを殺すようになっていきます。

主張ができなくなるんですよね。

今回だって、本当は「欲しい物が無い」のではなく「お母さんがOKする物が分からない(ダメって言われそう)⇒分からないから主張ができない」だけだったのでは?と。欲しい物は現にありました。直に見て取れました。それに気づいてあげられていない友達を見るのも辛かったし、気づいてもらえない子供を見てるのはもっと辛かった。

これから友達にはダメダメばっかりで子供を否定せず、縛らないでほしいな。子供が考えることや子供の気持ちをもっと大切にしてほしいし、子供が子供らしく居ることをどうか許してあげてほしい……と切に願います。

どうか早くそれに気づいてあげてほしい。

ボクには何もできないし、何もしてあげられないけれど、ボクが一緒に居るときは子供が子供で居られるようにさせてあげられれば良いな、と思っています。

どうやるかはまだ分からないけど。

 

 

おわり